褒賞板③
褒賞板③
京都の大店、ちんぎれ屋の中村孝太郎氏から褒賞板が手に入ったとコピーが送られてきた。中村孝太郎氏は藤本氏とともに、日本の古布扱いの第一人者の並びにある人で、1974年(昭和49年)、 東南アジア染織の旅にご一緒させていただいたことがある。藍布収集にあたり、京都民藝の西垣光温氏にあらためて依頼してもらっていた。
瑞一にこだわっていた私は、 1860~1861年(萬延 元年)の板を予約した。これで大江健三郎の『萬延元年の フットボール』の名作と同じ年だと、言いぐさが増えたと思った。
注文しなかった他の板、 形の違う、準一、天上こそ、この度は購入すべきと気づいた。 予算はないけれど電話した。
中村氏いわく、「梅原猛先生にこのような貴重な資料を京以外の地に出してはならんとお叱りを受けました」と。今頃、京都の博物館のどこかで瑞一、準一、天上の板が並んでいるだろう。